みなさん、ボンジュール!パリ在住フランス語教師のトオルです。
今日は、Netflixで観られるフランスのドラマ・個人的ベスト3を紹介したいと思います。
「フランス映画なら少しは知っているけど、フランスのドラマってどうなの?」と思っているそこのあなた、安心してください。フランスのドラマもかなり面白いです。今回はそんなフランスのドラマの中から、ボクが最近観てハマったものベスト3を紹介します。
ちなみにボクはいつもフランス版Netflixで仏ドラマを観ていますが、ここで紹介するドラマはすべて日本版Netflixでも日本語字幕で観られます(時期によって視聴できなくなる可能性あり)。フランス語字幕オプションがついていれば、気になるフランス語表現が出てきたときに動画を止めて何を言っているのかチェックすることもできます。単に娯楽として楽しむもよし、フランス語学習の教材にするもよし、お好きなように役立ててください。
それでは、本題に移りましょう。
① Dix Pour Cent(邦題は『エージェント物語』)
はい、ボクのイチオシはこれ。2015年から2020年にかけて放送され、フランスで大ヒットしたドラマです。パリの架空の芸能事務所ASKが舞台で、主要人物は4人のエージェントとそのアシスタントたち。ただ、各エピソードに、ASKに所属しているという体でフランスの映画スターがひとり実名で登場します。イザベル・アジャーニ、ジュリエット・ビノシュ、イザベル・ユペール、ジャン・デュジャルダン、ジャン・レノなどなど、錚々たるメンツが、しばしば自虐的に、自らを演じてくれます。
知っている俳優や女優が出てくると嬉しいですし、知らない役者が出てきても、本人役で出てくるので、フランスの芸能界でその人がどのような立ち位置の人なのかがよくわかります。また、コミカルな人間ドラマに仕上がっているため、映画ファンだけではなく誰が見ても楽しめる作品になっています。
シーズン4まで、全24話ありますが、脚本、演技、編集どれをとっても見事な出来映えで、何度見ても見飽きません。ボクはこのドラマを少なくとも4、5回は観ました。それほどよくできています。
邦題は『エージェント物語』。フランス語原題 « Dix Pour Cent »は「10%」という意味で、所属タレントの稼ぎから芸能事務所がとる取り分を指します。
何を観ようか迷っている場合は、とりあえずこれを観ましょう。
② Lupin (邦題は『Lupin/ルパン』)
2023年秋にシーズン3が封切られて話題のドラマです。モーリス・ルブランの小説でおなじみの怪盗アルセーヌ·ルパンを敬愛する黒人の泥棒アサン・ディオップが主人公(主演は『最強のふたり』のオマール・シー)。見どころはなんといってもアサンの盗みと変装のテクニック。その大胆にして華麗なテクニックは警察だけではなく視聴者の我々も欺きます。
また、黒人の泥棒が現代のルパンとして蘇る点も、ひねりが利いていて面白いです。アサンが黒人ということもあり、人種差別などの社会的な問題が絡んでくる一方、思わず頬がゆるむような、白人と黒人の心温まる友好関係も描かれます。全体としては、黒人の泥棒が白人の警察を手玉に取るという構図になっているため、ある種の爽快感が得られます(笑)。
非英語圏のNetflixオリジナルドラマで最も成功したドラマと言われているだけあって、見応え十分です。第一話はルーブル美術館が舞台の大掛かりな窃盗ショー。ボクは軽い気持ちで見始めましたが、第一話ですぐにハマってしまいました。
騙されたと思って、とりあえず第一話を観てみてください。
③ Family Business (邦題は『ファミリー・ビジネス マリファナ・カフェへようこそ』)
ジョナタン·コエン主演のコメディ・ドラマ。一家で肉屋を営んでいたユダヤ人の家族が、ひょんなことからマリファナ栽培にビジネスを切り替えます。上品なドラマとは言えませんが、かなり笑えます。
シーズン3まで出ていますが、特にシーズン1とシーズン2がオススメ。シーズン3はちょっと行き過ぎていて、興醒めすることがありました。
「とにかく面白くて笑えるドラマを」という方には、このドラマがオススメです。
以上、ボクのオススメする最近のフランスドラマ・ベスト3でした。また面白いドラマに出会ったら皆さんに共有したいと思います。
それでは、また。
À bientôt !