かたつむりのフランス語カフェ

吾輩はふら語教師である。名前はかたつむりである。

どこで、誰に、習う!?フランス語デビューの仕方 まとめ

みなさん、ボンジュール!フランス語教師のかたつむりです。

今日は、フランス語初心者の人のために、フランス語の学び方についてお話しします。

「フランス語デビューしたいけど、どこでフランス語を学べばいいの?」
「オンラインレッスンでも大丈夫?」
「日本人よりもネイティブの先生の方がいいの?」
「独学でも学べる?」

今回は、そのようなお悩みにお応えすべく、フランス語を学ぶ主な方法とそのメリット・デメリットを紹介します。みなさんご自身の状況に照らし合わせて、最も良い方法を見つけてください。

 目次

① 日本のフランス語学校に通う

まず、フランス語を学ぶいちばんオーソドックスな方法は、「フランス語学校に通う」ことです。

語学学校のメリットは、なんと言ってもモチベーションを維持しやすいということ。集団レッスンなので、学習者同士で仲良くなってフランスやフランス語について情報交換できますし、いちおう「学校」なので「ちょっとめんどくさいから今日は休もう」という気にはなりにくいのもいいですね。週一回のコースでも、宿題や復習があるので、毎週必ず何時間かはフランス語に取り組む習慣を作ることができます。また、個人レッスンに比べると比較的割安です。

語学学校のデメリットは、自分で授業時間が選べないことと、自分向けにカスタマイズされたレッスンが受けられないということです。

日本でフランス語が学べる語学学校としては、権威あるフランスの教育機関アンスティチュ・フランセ (Institut français) とアリアンス・フランセーズ (Alliance française) がオススメです。ただ、この二つは大都市にしかないのが残念です。

その他、民間の語学学校も選べますが、教師のプロフィールに「FLE(外国語としてのフランス語教授法)」の資格があるかどうかを確認することをオススメします。これはフランス語教師になるためのプログラムを修了した人に与えられる資格で、フランス語教師としての質を保証するものです。この資格の有無と経験年数によって、教師の質はだいたい推測できます。

② 個人レッスンを受ける

次に、語学学校より少々割高になりますが、「個人レッスンを受ける」という方法もあります。

個人レッスンのメリットは、自分向けにカスタマイズされたレッスンを受けることができることです。たとえば、「発音矯正がしてほしい」、「会話重視のレッスンがしてほしい」、「料理人として留学するので現地の職場で使えるフランス語を教えてほしい」などの具体的な要望があれば、個人レッスンは向いています。また、レッスン中も質問があればすぐに教師に聞くことができますし、教師は学習者が困難を感じるポイントに的を絞ってレッスンを組み直すこともできます。このあたりは、集団レッスンに比べて格段に融通が効きます。良い先生に出会えれば、モチベーションも維持しやすいです。

ただ、個人レッスンのデメリットは、先にも言ったように少々割高であること。それから、教師の質にばらつきがあって、良い先生に当たることもあれば、あまり良くない先生に当たってしまうこともあるということです。フランス語教師としての能力があるかどうかは先ほども言及したFLEの資格があるかどうかで判断できます。しかし、人間的に馬が合うかどうかは実際に会ってレッスンを受けるまでわかりません…ただ、初回体験レッスンを無料にしている先生が多いので、とりあえず試してみてダメだったら断るのもありだと思います。

対面レッスン vs オンラインレッスン

さて、ここまでボクは対面レッスンを前提に話してきましたが、では、オンラインレッスンはどうでしょうか。結論から言うと、オンラインレッスンはあまりオススメしません。なぜかというと、言語学習において対面形式というのはかなり重要だからです。誰かと実際に会って話をするのとオンラインで話をするのは同じではないですよね。オンラインだと音の聞こえ方が若干変わってきますし、接続の問題で音と映像が一致しなかったり、授業どころではなくなる可能性もあります。モチベーションを維持する上でも対面をオススメします。しかし、オンラインが絶対にダメだというわけではありません。対面形式が難しい場合は、もちろんオンラインという選択肢もありです。

ネイティブ教師 vs 日本人教師

また、ネイティブの先生に習うか、日本人の先生に習うかという問題もありますね。入門・初級レベルでは、日本人教師あるいは日本語のわかるフランス人教師をオススメします。フランス語がまったくわからないのに、フランス語で説明されてもやっぱりわからないですよね。初めのうちは、ある程度日本語を通して解説してもらった方が、効率よく学習を進めることができます。中級レベルくらいからは、ネイティブ教師がオススメです。

③ フランスに語学留学する

フランス語を習得するいちばん手っ取り早い方法はやはり「留学する」ことでしょう。

留学のメリットは、なんと言っても比較的短期間でフランス語をものにできること。フランス文化を体感できること。今までとはまったく別の環境で新しい自分が生きられること、などなど。

留学のデメリットは、やはりコストが高いことです。最近は円安の影響でますます費用がかかるようになっています。また、手続きが煩雑であることも欠点です。語学学校選び、住居探し、ビザ申請など、一人で切り抜けるのは至難の業です。ボクは日仏文化協会さんに全面サポートしてもらう形で語学留学をしましたが、それでも計画を立ててから実際に渡仏するまでかなり時間がかかりました。留学は大きな自己投資となるので、それなりの覚悟が必要です。

ただ、フランス語を何も知らない状態でいきなり語学留学をすることはあまりオススメしません。英語ができると英語で話をすることになってしまうし、英語ができないと本当に右も左もわからなくて途方に暮れることになります。留学はある程度の文法事項、単語、表現を日本語で習得してからの方がずっと効果的です。

④ 独学する

もちろん、先生につかなくても、フランス語を一人で学ぶことは可能です。最近では、Youtubeなどでフランス語を教えてくれるチャンネルがありますし、ボク自身も及ばずながらフランス語についての情報を発信しています。NHKテレビ講座ラジオ講座もいいですね。

独学のメリットは、コストがほぼかからないということに尽きます。かかる費用といえば教材費くらいです。最近ではいろいろな情報がウェブ上で手に入るので、インターネット環境さえ整っていれば、極端な話、教材さえ必要ありません。

独学のデメリットは、モチベーションが維持しにくいということです。自分一人で勉強するので、勉強仲間もなく先生もいません。やめたいときにやめてしまえます。また、自分が間違っていても、それを正してくれる人がいません。おしなべてアウトプットの機会がないというデメリットもあります。

学習者の目標次第では、独学で十分なケースもあります。たとえば、「フランス語の書き物が読めればいい」という人はおそらく独学で十分でしょう。ただ、フランス人と会話ができるようになりたいのであれば、独学だけではきびしいかもしれません。フランスに住んでいるのなら話は別ですが、日本に住んでいる独習者がモチベーションを維持しフランス語を習得するためには、フランス語を日常的に使える環境をつくることが必要です。手っ取り早いのは、フランス人の友達(か恋人)をつくることでしょう。

⑤ フランス人の友達をつくる

ということで、これは独習者に限ったことではありませんが、フランス人の友達をつくりましょう。フランス人の友達ができると、(比較的)ストレスなくフランス語を日常的に使うことができるので語学力が格段にアップします。

とはいうものの、「フランス人なんて近くにいないよ」という声が聞こえてきそうです。そういう人は、言語交流サイトなどで日本語を勉強しているフランス人を探して、ペン友になることをオススメします

言語は使ってなんぼです。間違いを恐れず、どんどん使いましょう。そうすれば確実に話せるようになっていきます。


以上、フランス語デビューの仕方、フランス語を学ぶ主な方法とそのメリット・デメリットでした。みなさんも自分にあった方法を見つけて、フランス語の一歩を踏み出しましょう。

それでは、また。

À bientôt !