ボンジュール!かたつむりです。
さて、今回取り上げるのは、現在進行中のカンヌ映画祭で仏女優ジュディット・ゴドレーシュさんが行った象徴的な「沈黙」のジェスチャーについて。
5月15日、ゴドレーシュさん自ら監督を務める短編映画『Moi aussi』(「私も」という意味)がカンヌ映画祭の「ある視点」部門のオープニングセレモニーで上映されたのですが、上映前にレッドカーペットを歩いたゴドレーシュさん一行は報道陣の前で、口に手を当てて「沈黙」のジェスチャーをしました。
このジェスチャーは、話したくても話せないという、性犯罪の被害者に強いられている「沈黙」を象徴するジェスチャーです。
ご存知の方も多いと思いますが、ゴドレーシュさんは今年になって、二人のフランス人映画監督から未成年の時に受けた性被害を告発して話題になりました(こちらの記事参照:仏女優がジャック・ドワイヨン監督らを児童強姦罪で告発)。
現在、ゴドレーシュさんはフランス映画界におけるMetoo運動の旗手として、性差別・性暴力に抗議し続けています。彼女のセザール賞授賞式セレモニーでのスピーチや国際女性デーでのデモ行進参加は記憶に新しいですね。
今回カンヌに出品された短編映画『Moi aussi』(17分)も例外ではありません。この映画は性被害に遭った犠牲者たちからゴドレーシュさんの元に届いた無数の証言を目に見える形にするために制作されたそうです。映画で主演を務めるのは、ゴドレーシュさんの実の娘テス・バルテルミー。
ちなみに、今回レッドカーペット上でゴドレーシュさんらが行った「沈黙」のジェスチャーは『Moi aussi』のなかで性差別・性犯罪被害者の女性たちが行なっているジェスチャーと同じだそうです。
この象徴的なジェスチャーは話題を呼び、SNSなどでゴドレーシュさんを支持する多くの声が見られました。
以上、簡単ですが、カンヌ映画祭関連のニュースでした。