ボンジュール!かたつむりです。
今回はふたたびカンヌ映画祭からのニュースをお届け。
前回、ジュディット・ゴドレーシュさんの短編映画『Moi aussi』がカンヌ映画祭で上映され、レッドカーペットを歩いたゴドレーシュさんの映画チームが口に手を当てる「沈黙」のジェスチャーをしたことを紹介しました。(こちらの記事参照:J・ゴドレーシュ、カンヌ映画祭で「沈黙」のジェスチャー )
ゴドレーシュさんは今年の初め、二人のフランス人映画監督(ブノワ・ジャコ氏とジャック・ドワイヨン氏)から未成年の時に受けた性被害を告発して話題になりました(こちらの記事参照:仏女優がジャック・ドワイヨン監督らを児童強姦罪で告発(2024年2月))。現在、ゴドレーシュさんはフランス映画界におけるMetoo運動の旗手として、性差別・性暴力撲滅のために活動中。
さて、そんなゴドレーシュさんが要求している措置のひとつがこの夏から現実となります。その措置とは、未成年者がいる映画撮影現場には「子ども係」が必ず同伴しなければいけないというもの。この措置は、カンヌ映画祭でラシダ・ダチ文化相が発表しました。この条件が満たされていない場合、今後、映画制作にあたってCNC(フランス国立映画映像センター)の支援を受けることができなくなるそうです。
自身未成年の時に映画撮影現場で性被害に遭った経験のあるゴドレーシュさんは、撮影現場で子供が一人になることがないように、専任の子ども係の必要性を訴えてきました。
今回のラシダ・ダチ文化相の発表はその要求に応える形となりましたが、新たに導入される子ども係が特別な養成プログラムを受けるのかどうかなど、不透明な部分も指摘されています。
いずれにせよ、今回の「子ども係」の導入がフランス映画界におけるMetoo運動の成果であることは間違いないですね。
以上、簡単ですが、カンヌ映画祭関連のニュースでした。